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両眼開放屈折検査

単眼遮蔽屈折検査と両眼開放屈折検査

■ 視力とは

視力というのは、2つの別の点を2点として識別できる能力で、分解能ともいいます。

眼鏡処方を目的とせずに、 単に矯正視力がいくらまで出る眼なのか、ということを知るために屈折検査をするのであれば
測らない方にフタをする方法 (単眼屈折検査、あるいは、片眼遮蔽屈折検査と言います) でよいのですが、
片眼を塞いでしまうと、余計な調節(ピント合わせのための緊張)の介入や縮瞳(ひとみが縮まる現象)の影響を受けやすく、
眼の本来の静的屈折(緊張の無いリラックスした)状態の度数とは若干変わってしまう場合があります。

眼鏡の装用度数決定のために測るのであれば、
両目を開けたままで、 左右別の視力や屈折度数(近視・遠視・乱視などの度数) を測るほうが、
調節、輻輳(寄り目)の介入を少なくしてより自然な状態で屈折検査ができます。(両眼開放屈折検査と言います)

しかし、普通の視力表装置では、 そういう測定を自然な視界で行なうのは無理です。
ですので、ほとんどの眼科や眼鏡店では、眼鏡処方のための屈折検査であっても、
片眼遮蔽屈折検査のみ行うことが多いようです。

私たちは、日常、両眼視の状態で生活していますし、
片目を塞いだ不自然な状況ではなく、 両眼開放下において各眼別の視力を測定するほうが理にかなっています。

■ 両眼開放屈折検査をするには、 大きく分けて、次の二つの方法があります。

両眼開放屈折検査は、自覚的屈折検査の方法のひとつで、
検者と被検者の対話によって進行し、 見え方を比較したり、見え方を確認しながら、
正確な屈折度数を求めていくものです。

その手法には、大きく分けて二つの方法があります。

●ハンフリス法

測る方とは違う方の眼を少しボヤけさせて(雲霧して) 中心窩融像を除去し、両眼で視力表を見せながら一方の眼を測る。
特別な視力表は不要だが、
他眼で見えるボヤケがわずらわしかったり、
他眼の視覚が測定眼の視覚に介入したりして測定精度に影響する場合がある。

●偏光フィルターによる方法

左右のどちらの眼にも不自然な雲霧をかけないで実施できるので、
ハンフリス法のような問題点はないが、
両目を開けたままで、
右眼だけが見える視標と 左眼だけが見える視標を備えた見ることができる視力表が必要となる。

当店では、偏光視標を用いた両眼視機能検査とシームレスに検査が進められるように
主に偏光フィルターを使った方法で両眼開放屈折検査を行っています。
もちろん、ハンフリス法にも対応できます。

両眼開放屈折検査の実際

両眼バランス視標の見えかた

クロスシリンダー用視標(オリジナル)の見えかた

偏光フィルター無しの両眼で見た視標

中段(融像用)のみハッキリと見え、上下段は薄く見えます

偏光フィルター無しの両眼で見た視標

右列、中央線(融像用)、左列とも見えます

偏光フィルターを通して右目で見た視標

上中段がハッキリと見え、下段は見えなくなります

偏光フィルターを通して右目で見た視標

右列、中央線のみハッキリと見え、左列は見えなくなります

偏光フィルターを通して左目で見た視標

中下段がハッキリと見え、上段は見えなくなります

偏光フィルターを通して左目で見た視標

左列、中央線のみハッキリと見え、右列は見えなくなります

■ 両眼開放屈折検査と両眼視機能検査

 さて、両眼開放屈折検査と名称が似たものとして、次のようなものがあります。

 「両眼視機能検査」 (おそらくは「両眼視検査」 も同義)
これらは、眼の両眼視機能(立体的にものを見る機能・ものを融合して見ることができる機能・左右の目でものを同時に見ることができる機能)
が正常かどうかということをチェックするもので、
主に
眼位(視線の向いている方向)、副視(二重に見える)・抑制(単眼視)の有無、 輻輳(目を内側に寄せる運動)
などを調べる検査です。

 つまり、
両眼視機能検査は、両眼の共同作業の状態を測るものであり、
両眼開放屈折検査は、両眼視の状態で左右別の屈折度数を測るものですから、
両者は名前は似ていても、まったく違った目的と内容を持つ検査です。

 両眼視機能検査も、もちろん眼鏡処方においては重要であり、
一部のかたには不可欠な検査となりますが、
実際の眼鏡処方の場においては、
ほとんどすべての人に対して両眼開放屈折検査はより重要であり、
絶対不可欠な検査であると言えます。

 また、プリズム矯正を行えば、輻輳・開散量の変化に伴い球面値も変わることがあります。
プリズムの装用度数を決定した後に屈折検査を行わないと、正確な屈折度数は得られません。

「両眼視機能検査をしています」と 宣伝している眼鏡店は多いですが、
それでいて両眼開放屈折検査に関しては触れられていない場合が多いのは、
私としては疑問を感じざるを得ません。

当店では両眼視機能検査はもちろん、
両眼開放屈折検査を行って、より適切な度数決定のお手伝いをいたします。


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